アンの庭の虫事情
アンの庭の変化
本格的にガーデニングを始めて約二年。
アンの庭は元々、数年にわたり花一つ咲いていない殺風景な庭でした。
この写真は、まだガーデニングの世界を全く知らない頃の庭の写真です。
虫が苦手な私は、長い間ずっと虫が寄り付く環境を作らないと強く心に決めていました。植栽経験も当然ゼロ。
でも、自分の病気をきっかけに突然植物が好きになり、2021年から本格的に庭づくりを始めました。
そして二年の時が過ぎ。。。
現在庭は緑に囲まれています。
とはいえ、まだまだ初心者の私。理想の庭づくりはまだまだこれからです。
虫嫌いの理想の庭
理想の庭。。。
それは「害虫のこない庭」です。そして、それは無農薬でつくり上げることが目標です。
でも、初めは虫の発生にうろたえてばかりでした。どんな作業をするにしても虫がいつもついて回ります。今まで見たこともないような虫の出現に半泣き状態の時もありました。
そこで、私は安心してガーデニングに打ち込めるよう一度大嫌いな虫と向き合ってみることに。
そして、これまでは「虫は虫」と一括りにしていたものを「害虫」と「益虫」に区別して考える事で、気持ちづくりから再チャレンジしていくことにしました。
【虫の区別に関してはこちらの記事をご覧ください↓↓】
その後も手探りの日々は続きます。そして、その中で自分なりに薬を使わず害虫の発生しない環境づくりに努めました。
【初めに設定した害虫忌避についてはこちらの記事をどうぞ↓↓】
害虫忌避の為の作業5つ
試行錯誤の庭づくりはまだまだ続いています。
でも、ガーデニング当初に比べ害虫の発生は格段に少なくなりました。
植物は増え、害虫は減る。
というように、今は割と理想的な状態に近づいています。
ただ、アンの庭の害虫忌避はあくまでも予防になります。殺虫効果はありませんが、害虫が発生しないのが一番安心します。
そこで、これまで試してきた中で個人的に効果が高かったと思う害虫忌避を5つご紹介します。
①害虫のつきにくい植物
個人的には、やはりこれが一番効果があると思いました。
アンの庭の植物は、そのほとんどが害虫のつきにくい植物を選んでいます。
そして、実際に育ててみてその実態を観察しています。
実際に育てた害虫のつきにくい植物一覧はこちら。随時更新中です。
②オーガニック忌避剤
現在は、ニームオイル、ニームケーキ、木酢液、もみ殻燻炭、ヒノキ入り馬糞堆肥などの自然由来の有機資材を使っています。
これらは、3月のまだ肌寒さが少し残る時期から使い始めます。予防は早いに越したことはありません。
最近では、ニームオイルと木酢液は一緒に混ぜて、その希釈液を定期的に庭全体に撒いています。
液体系は週一回、ニームケーキは月一回程度の頻度で撒いています。
もみ殻燻炭やニームケーキは植え付け時に土に混ぜ込みます。(ただ、もみ殻燻炭は土の性質を中和するので酸性土壌を好む植物には注意が必要かと思います)
また、ニームケーキはマルチングとして株元にも敷きます。ヒノキ入り馬糞堆肥もマルチング材として使います。(ヒノキの香りがコガネ幼虫対策になるとのこと)
③花がら、枯れ葉取り
いわゆる花後の”ゴミ”です。枯れ葉などは自然に返るという点も持ち合わせていますが、害虫の住処となってしまうのでできる限り取り除くことを心掛けます。
あまりに混み入った場所は、長めのトングなどが活躍してくれます。(突然飛び出す虫からの距離もとれるので安心できます)
傷んだ部分もどんどん取り除くようにしています。
④雑草取り
これも③と同様の理由です。
それに、せっかく害虫のつきにくい植物を植えていても雑草についてしまっては元も子もありません。また、他の植物の生育にもかかわるので抜くようにしています。(でも、追い付かないことがほとんどなので常に試練です)
また、こぼれ種で増えているアンの庭のポリゴナムは結構虫に食われやすいです。
いつもグランドカバーのリシマキアに紛れているので、ポリゴナムだけは雑草として抜きます。
ポリゴナムって結構害虫に強いようなんですが。。。
アンの庭ではどうもダメです。
⑤蒸れ防止カット
大抵の植物はほったらかしにしておくと、ぼさぼさになって内側が蒸れてカビてしまったり湿っぽくなったりと、害虫の好む環境になってしまいます。
繁殖防止のためには、風通しの良い環境が大切です。
梅雨時期や高温多湿の夏場は特に気をつけています。
刈り込む時は思い切ってバッサリと!でも、それも恐々しながらやっています。
半目状態で刈っています。。。株元って虫が出やすいので( ;∀;)
また株間もすっきりと蒸れを取り、植え付け間隔も空けた方が害虫のこない環境づくりに良いかと思いました。
その辺を踏まえて、最近では株間を広くとっても寂しくならない庭づくりや株元が密になりにくい植物選びを模索中。。。今後の課題です。
アンの庭の害虫と忌避作業の効果
以上の害虫忌避作業を経て、今現在アンの庭で良く見かける害虫に対してのそれぞれの忌避方法とその効果を紹介します。(※虫の写真は載せていません)
害虫
❶コガネムシ幼虫
これは、言わずと知れた有名な害虫ですね。
土の中で植物の根っこをかじって植物を枯れさせる困った虫。見た目も怖すぎる。ついさっきまで元気だった植物が全体にしおれていると大体コガネ幼虫の仕業です。
大切に育てている植物がしおれたショックと、手入れの為に土を掘って幼虫の姿を見なくてはいけない恐怖。。。枯れ姿を見つけた時の絶望感は半端ないです。
【忌避方法】
木酢液・ニーム・もみ殻燻炭・ヒノキ入り馬糞堆肥
【忌避効果】
とにかく、効果がありそうなものはすべて詰め込んでいるといった状態。
・マルチングしたり、植え付け時に土に混ぜ込んだりしています。
・木酢液やニームオイルなどの液体系は、希釈液にしてドバドバかけています。
・また、ヒノキ入り馬糞堆肥は、ヒノキの香りがコガネに効果的のようです。実際に、ヒノキ入り馬糞堆肥でマルチングをした植物は今のところ被害は出ていません。
マルチングはこれが安心なのかな。。。とも思いますが、、、
でも、正直、コガネ幼虫侵入は運のような気もしなくはない。。。と、まだ自信はありません。引き続き観察は必要ですね!
でも、やらなかったらもっと被害は多いのではないか?と思い前向きに行っています。
コガネ幼虫の被害~復活
ただ、かじられても別のポットに入れて半日蔭で療養させると結構復活をしてくれるので、被害を受けて枯れていても諦めて処分しないようにしてます。
救出時は、思い切りかじられて根っこはほとんどありません。
その後、ポットに入れて療養させます。
この時は、大体3週間程半日蔭に置いておきました。
何とか根も成長して復活してくれました。
その後は、元の場所へ戻します。
ニームケーキのマルチングも念入りにしています。
実際に、コガネ幼虫による被害はこの二年で3~4株程ですが、このうち一番最初に被害を受けた時以外はこのように救出を試み、復活してくれました。
ただ、被害はなくとも単に土を掘ると出てくることはしばしば。。。コガネ幼虫の扱いはまだ私には難易度高いので家族の手を借りています( ;_;)
★コガネムシを寄せ付けないために。。。
コガネ幼虫の被害を受けないためには、このように成虫を寄せ付けない・産卵させないことが肝心かと思います。
それなら、成虫の好む植物と嫌う植物を把握することも大事かもしれません。
コガネムシが好む植物
広葉樹の葉、マメ科の植物の葉、ブドウ・カキ・クリの葉、バラ、アサガオ、ベゴニア、ラベンダー、ローズマリーなど。。。野菜類や花き類、ハーブと多岐に渡ります。
コガネムシが嫌う植物
マリーゴールド、ニンニク、ミント、スイセン、チャイブなどが有名です。
ただ、コガネムシが嫌うからと言って闇雲に植えると、実は他の害虫がつきやすかったり扱いにくかったりするかもしれないので、私のような虫嫌い&初心者は考えて植えなければと思っています。
一説によると、ハーブのゼラニウムやタンジー、ガーデンルーも嫌うようです。
これらは、アンの庭にもいます(*”*)
どれもカラーリーフとして重宝している美しいハーブです。
スイセンもいます。
コンパニオンプランツは積極的に増やしたいところです。
❷青虫
これは、春。主に新芽の時期に見られる被害です。
被害はあまり多くありませんが、まだ芽吹いて間もない柔らかく若い葉がかじられることがあります。こちらは、レモンバームです。
【忌避方法】
害虫のつきにくい植物・木酢液・ニームオイル
【忌避効果】
・効果的なのは、害虫のつきにくい植物です。
アンの庭では、ほとんどが害虫のつきにくいとされる植物を選んでいます。
食害を受けることはあまりありませんが、植物の種類によってはたまに被害を受けることもあります。
でも、たとえ若い葉が食害を受けていても、植物が成長するにつれ治まっていくものがほとんどです。
初めのうちは根気よく虫食いの葉っぱは取り除き続けています。そして、初夏の頃には大方の虫食いの被害は終わっているという感じです。
ただ、それでもやっぱり食害は喜ばしくないので、害虫のつきにくい植物の中でもふるい分けをしたいところです。
・また、ニームオイルなどを3月頃初め頃から定期的に葉に散布し、害虫全般の早めの予防に努めます。
❸ダンゴムシ
ダンゴムシは、土を耕してくれる益虫の側面も持っています。主に枯れ葉を餌とするので、目立った植物の被害も見られません。
でも、大量に発生すると、ギョッとします。
もちろん、害虫としての一面もしっかりと持っています。柔らかい生の葉っぱは食害を受けやすいそうです。アンの庭では、ダンゴムシの大好物を植えていたが為に、食害を受けたこともありました。
【忌避方法】
木酢液、花がら・枯れ葉・雑草取り、植物の手入れ、ダンゴムシが好む植物を植えない
【忌避効果】
・餌となる地上に落ちた花らがや枯れ葉を拾います。長いトングのようなものを使うとギョッとする回数が少し減ります。
・ダンゴムシは暗く湿り気のあるエリアが好きなので、なるべく込み合った部分や株間・株元は手入れをして通気性と日当たりを確保します。
・アンの庭に集うダンゴムシたちには、あまりニームは効果がありませんでした。代わりに木酢液を撒いてみたところ、少し効果が見られた気がします。
・また、忌避の為にはエサ(ダンゴムシが好む植物)を置いておかないことも大切です。
・現在は、また別の有機資材でダンゴムシ忌避を検証中です。その結果は後日記事にしたいと思います。
(追記*シナモンによるダンゴムシ忌避はこちら↓の記事をご覧ください。)
その他、害虫で高い効果があったもの
以上が現在のアンの庭で良く見られる害虫でした。
ご紹介したような天然系の資材で日々予防に努めていますが、中でも明らかに効果があり出現が激減した害虫がいます。
それは、ナメクジ。
実は、アンの庭はナメクジが一番多かったのです。
でも、気がつけば全然姿を見なくなりました。今は梅雨の時期ですが、こんなにもナメクジに会わないのは嬉しいことです。
効果があったのは、ニームです。
元々、アンの庭で有機系資材を使ったのはニームが初めてでした。そして、それはナメクジの侵入を防ぐためでした。
ナメクジの被害は、その見た目と花の食害でした。ペチュニアが一晩にして丸坊主になった時は悲しくなりました。
具体的には、ニームオイルを散布し、下の写真のようにニームケーキを株元にぐるっと結界を張るように撒いています。
一年間これをやり続けていたら、気付いたら減っていたというわけです。
もちろん発生はゼロではありませんが、気にならない程度にまで減ってくれました。
アンの庭のナメクジはニームと相性が良かったようです。
この調子でダンゴムシも減ってくれるといいな(‘ω’)
益虫も取り入れる?
植物の成長に役立つ虫たちを害虫と分けて「益虫」と呼ぶことがあります。
アンの庭では、テントウムシ・チョウ・ミツバチ・ミミズ・クモ、カマキリなどを良く見かけます。
虫嫌いにとっては、害虫だろうが益虫だろうが関係なく怖いのですが、、、
でも、ここが大好きなガーデニングを続けるための妥協点かもしれません。。。
益虫に分けた虫たちは、害虫を食べてくれます。さらには、土を耕し、受粉に役立つものもいます。植物にとって欠かせない虫たちです。
受け入れるしかない!ということで、益虫の側面を持つ虫を見かけたら遠くから見守っています。。。。
終わりに
以上が、現在実践しているアンの庭の害虫対策です。
手作りの忌避剤づくりも興味はありますが、「特定の害虫には効いても他の虫が好む」というようにならないよう慎重に調べています。
次は、植物の植え方で害虫が減らせないか試していこうと思っています。
【参考記事】
【害虫のつきにくい植物の育て方・成長記録まとめ記事】
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